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 衛兵のクマくんへこの4、5 年、急に愛着が湧き、横浜市戸塚区のC・Rさんは片時も離さず、傍に置いている。そんな衛兵のマックスくん、靴が擦り切れてしまい、このほど入院することになった。

 04年2月5日、届いた1通のメールは、「はじめまして。さっそくですが、かわいがっているクマのぬいぐるみの修理をお願いしたくてメールしました。イギリスの衛兵の格好をしたクマで、足にはブーツを履いているというか縫い付けてあるのですが、13年ほど前に購入したため、擦り切れて無残な姿になってしまいました。代わりになるような生地でブーツの部分を直していただきたいのですが、可能でしょうか?すごく大事にしているクマなので、早めに手元に戻ってきてほしいというわがままな思いもあるのですが……」というもの。

 クマくんへの思い入れと大切にしている様子が伝わってくる。「いまこの子をお預けして4月まで離れているというのは………」と、入院している間のしばしのお別れが辛らそう。話し合いの結果、ブーツだけを作って履かせることになった。ブーツの制作そのものは簡単なので、通信の合間に見せたC・Rさんの愛情物語をつづりましょう。

 車で来たご夫妻。Rさんの膝にはクマの衛兵くんがしっかりと抱かれていた。

 「学生時代にアメリカのロサンゼルスに行った時、ぬいぐるみ専門のデパートに入ったんです。何気なく、ぐるっとお店の中を歩いていてこの子の出会ったんです。そのときは、ただ可愛いから、と買ったんですが、4、5 年前から愛おしさが沸いてきて身近に、片時も離さないように置くようになったんです」

 そして2日後、メールが。「こんにちは。その後、ウチの子に変りありませんか?今ごろどうしているんでしょう。ぬいぐるみなんだから、そのまま籠に入ってるに決まってますよね。淋しがって泣いていないかなぁと、私の方が妙に淋しくなってしまい……」

 心配でたまらないようだ。返事のメール。「Rママへ。クマさん元気ですのでご安心下さい。こっちにもお友達がたくさんいますので、ママほど淋しくないと言ってますよ。でもママが淋しいんじゃ早く帰ろうかなとも言ってますので、できるだけ早く帰れるようにします。もうちょっとの辛抱です」。1週間で仕上げ、返送。

 お礼のメール。「先ほど、無事にマックスが戻りました。朝から『いつ着くのかな』とソワソワしちゃって。丁寧に梱包してくださって本当にありがとうございます」

 「マックスは一人暮らしをしていた私を、ベッドの枕元からずっと見守り続け、結婚後は主人にも可愛がられました。子供というよりも友達という感覚で、その時自分が言って欲しいこと(寂しいときは「元気を出してボクがついてるよ」、何かを頑張っているときは「ガンバレ!大丈夫だよ」と)を言ってくれる一番の理解者のような存在です。入院の時は病院まで直接行って遠藤さんにお会いして安心し、入院が終わって帰ってきた時は、もうドラマ並の感動の再会でした」

治療前


治療後